人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Hommage a Madame Yamaoka

Hommage a Madame Yamaoka_f0011022_914193.jpg

3月4日、早朝、敬愛して止まないピアニストの山岡優子先生が天国にいかれました。

 私が結婚して、この家に来て、ずっと年に何度もレッスンに来ていただき、海外へも何度となくご一緒させていただき、その間、レッスンだけでなく、生活に対しても震えるほど怒られながらも、大きな温かい愛に包まれてきました。海外での演奏など、私たちが今あるのは、先生のお陰に他なりません。音楽的だけでなく、私にとっては人生の指針でした。世界で1番恐く、世界で1番大好きな御方でした。
 昨年、12月16日の”バッハ・ピアノ・コンク-ル”に審査委員長として久留米に来て下さり、温かな気品溢れる笑顔と音楽に対する熱い思いとで、コンク-ルの格を引き上げてくださいました。
 あの時、すでに苦しい状況だったにもかかわらず、体をはって来てくださいましたことを思うと、言い尽くせない感謝と申し訳なさで一杯です。
 年が明けて、お嬢様から”もう、手のほどこしようがない病状”だとお聞きし、お嬢様とお電話で泣きながらお話をして。でも怪物みたいなパワフルな方、なんとか奇跡が起こらないかと念じながらも叶いませんでした。
 
 お酒が大好き、遊びが大好き、厳しいお人柄の中にも、子供のようにはしゃぐ姿が目に浮かびます。楽譜の掘り下げ方もユニ-クで、そして的を得て、気品漂う感性を何よりも大事にされ、全ての行動が”世のため、人のため”。自分の苦しさよりも”人のため”。でも、それがきっと、先生にとってのお喜びでもあったと思います。
 バッハ・コンク-ルが、先生のこの世での最後の仕事になったそうです。そして、その時のお写真が、最後のお写真になったそうです。
 私にとって、これ以上、魅力的な先生はいないでしょう。涙が溢れます。でも、この素晴らしい御方にご縁をいただき、沢山の思い出を作ることが出来ましたこと、神様に感謝致します。
  すごく幸せでした。 先生、有難うございました。
 これから、先生に教えていただいたことを沢山の皆様に伝えていきます。そして、いつの日か天国でお会いしたとき 
  ”朋香さん、頑張ったわね”っと褒めていただけるよう、二人で頑張っていきます。
by mamopy26 | 2008-03-05 09:14 | 音楽について雑記